医療現場の課題を解決!移動式小型中和装置のカスタマイズ事例 医療

ご相談内容
コロナ禍の時、某大学病院から「緊急で透析が必要な患者が来院した際に、透析排水を中和処理する装置を事前に準備しておきたい」というご相談をいただきました。
緊急外来の患者用であるため、常設の設備ではなく、1人分の透析排水を効率的に中和処理できる装置を求められていました。
ヒアリング内容とご要望
・通常は使用しないため、簡単に保管できる移動式の装置が望ましい。
・透析は時間がかかり排水量が多いため、連続処理方式にしてほしい。
・入口・出口はホース接続で、脱着が簡単なカプラー接続にしてほしい。
・正常運転中か異常かが一目で分かるよう、パトライトを設置したい。
ご提案内容
当社の既存商品である小型中和装置「TPH-2型」をベースに、病院の要望に応じたカスタマイズを行いました。
▼仕様
①移動式設計
総重量100kg以上に耐えられる台車かつ、足踏み式ストッパーのあるものを選定しました。これにより装置の移動が容易で、使用時には安定した状態で中和処理が行えます。
中和装置が台車からずれないよう、固定座を設置し安全性を確保しました。
③操作性の向上
手押し部分付近に操作部を設置し、簡単に操作できる設計にしました。現場の医療従事者の方でも直感的に操作できるようになりました。
④運転状態の可視化
正常時には緑色、異常時には黄色のパトライトを点灯させ、さらに異常時にはブザーを鳴らす仕様としました。運転状態が一目で分かります。
⑤安全対策の強化
出口側の閉塞により溢れるのを防ぐため、中和装置上部にレベル計を設置し、満水警報を出力できるようにしました。
▼当社ならではの設置スペースをとらないコンパクト設計 |
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▼立った状態からでも簡単に扱えるような操作部を配置 |
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納入後のご評価
①短納期で予想よりも低コストで導入することができた。
②病院側の要望をすべて取り入れた上で、コンパクトな仕上がりだった。
③操作が簡単で分かりやすい設計が好評だった。
④安全面を十分に考慮した設計で良かった。
透析排水は適切な中和処理が必要であり、病院側では迅速かつ安全に対応できる装置が求められます。病院側の緊急性の高い課題に対し、迅速かつ的確な処理が可能な移動式小型中和装置を納入したことで、安全性と効率性を両立した設計が評価され、病院側の期待に応えることができました!
当社では、医療現場のニーズに応じたカスタマイズ対応を行っております。透析排水処理や中和装置に関するご相談がございましたら、ぜひお問い合わせください。