強酸性の内視鏡洗浄排水を安全に処理!CPH型中和装置の導入事例 医療

内視鏡洗浄排水のご相談内容
内視鏡洗浄装置を使用している某大学病院より、「洗浄排水の中和処理を行いたい」というお問い合わせをいただきました。
ヒアリング内容
内視鏡洗浄排水は過酢酸を使用している強酸性であるため、大学病院の排水処理施設への負荷軽減や、排水経路の損傷防止を目的に、中和処理を行いたいとのご要望でした。
・排水内容:内視鏡洗浄排水(強酸性、pH値2.0~3.0)
・排水量:1日の排水量は200L~400Lで、その日の患者数により変動。
一度に200Lの排水が流れる場合もあり。
・洗浄装置:2台設置されており、1台あたり約100L~の排水が発生。
客先からのご要望
・洗浄装置2台分の排水を受けられるタンクが必要。・排水はホースでポンプ圧送可能なため、地上設置のタンクで問題ない。
・電源は100Vコンセント式で対応してほしい。
・中和処理後のpH値を記録したい。
・各種警報を充実させ、正常運転時には確認用のパトライトを設置してほしい。
・急いでいるので30日以内に納入してほしい。
ご提案内容
従来の少量排水に対応した小型中和装置よりも、さらに処理能力を増やした新商品「CPH型中和装置」にてカスタマイズ提案を行いました。
・200Lのシステムタンクを採用
当社製品の200Lタンクを使用し、2台分の排水を受けられるように設計。タンク上部に2台分の流入口を設けました。
・100Vコンセント式の電源対応
機器類には低定格容量のものを採用し、100Vコンセント式で対応しました。
・ペーパーレスレコーダーの採用
中和処理後のpH値を記録するため、消耗品が不要なペーパーレスレコーダーを採用しました。
・警報機能の充実
・排水受タンクの満水警報
・薬品槽の渇水警報
・放流槽のpH異常警報
これらの警報を充実させ、安全性を確保しました。
・パトライトの設置
中和装置が正常運転しているか一目で分かるよう、確認用のパトライトを設置しました。
・短納期対応:
機器類に当社製品を採用することで、30日以内での納入を実現しました。
納入後のご評価
短納期かつ低コストでの対応:他社では対応が難しい納期で、さらに低コストで設置できた点が評価されました。
要望をすべて反映した装置設計:お客様の要望をすべて取り入れた装置であった点が好評でした。
簡単で分かりやすい操作性:操作が簡単で、誰でも扱いやすい設計が評価されました。
安全性の確保:安全面を十分に考慮した装置で、安心して排水処理が可能になったとのお声をいただきました。
装置の特長
【中和処理槽】
薬品残量の可視化:酸・アルカリ薬品の残量が一目でわかるように透明タンクを採用しました。
【洗浄排水受けタンク(原水貯槽)】

2台分の排水を受けられる設計:洗浄装置2台分の排水を同時に受けられるように工夫しました。
運転状況の可視化:中和装置が正常運転しているか、緑色のパトライトで確認ができます。
排水受タンクの液量確認: CL-802レベル計を採用し、タンク内の液量が目視で分かるようにしました。
まとめ
内視鏡洗浄排水は法令遵守や衛生管理の観点からも、適切な中和処理を行うことが不可欠です。今回の事例では、こうした課題に対してセムコーポレーションが持つ技術力と柔軟なカスタマイズ対応を活かし、短納期かつ低コストでの解決を実現しました。
さまざまなメーカー製の内視鏡洗浄排水導入実績がございます。排水処理に関する課題をお持ちの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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