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遠隔操作で研究時間の最大化を実現:大学研究室への中和装置 その他

某国立大学様からのご相談内容

化学分析の研究をしている教室の教授よりご依頼がありました。
代理店経由で小型中和装置を購入・設置していたが代理店が廃業のため連絡が取れなくなり、メンテナンスが出来ておらず困っているので見てほしいとのこと。当社にて現地の確認やヒアリングを行いました。

 

ヒアリングと確認内容

・塩酸の廃液を苛性ソーダでバッチ中和処理していたが、塩酸のガスで機器類が腐食して使用出来ない状態となっていた。
・クリーンルーム内で研究作業している学生が、屋外にある中和処理作業に時間が取られてしまっている。

大学からのご要望

・学生が研究にかける時間を長くしてあげられるように改善したい。
・屋外にある中和装置の操作のために、その都度クリーンルームから出てクリーンルームスーツを脱いで対応をしなくて済むようにしたい。
・研究室内で屋外の中和装置を遠隔操作したい。また、処理状況がどのような状態になっているかも確認したい。
・ある程度は中和処理を自動化したいが、安全面を考えて全自動にはしたくない。
・既存の中和装置でも使用可能なものは使用する形で提案して欲しい。


ご提案内容

教室内から遠隔で中和処理が可能なpH自動中和装置

▼仕様
①中和処理槽の処理スイッチを研究室内の制御盤に設置。処理開始レベルになったら警報盤のブザー発報とパトライトが点灯。
②中和処理中のpH値が確認できるpH指示計を研究室内に設置。
③中和処理が完了したら、中和処理液移送ポンプで放流槽に送液する。
④中和処理槽内の処理液を送液をおえたら、研究室内の警報盤のブザー発報とパトライト点灯して終了を知らせる。
⑤既存の放流槽を再利用しpH計/電極を設置。放流槽のpH値も、研究室内指示計で確認が可能。

▼研究室内制御盤    
   
中和処理中はイエローのパトライトが点灯   処理水放流中はグリーンのパトライトが点灯

改善後のご評価

①中和処理槽や放流槽のpH値が確認できるので、中和処理水を安全に排水することができる。
②屋外での作業は中和剤の補充と異常時だけなので、クリーンルームスーツを脱がなければならない機会が大幅に削減された。
③中和処理槽のタンク構造の変更により、塩酸ガスの腐食の心配が少なくなった。
④学生が研究にかける時間を長く取れるようになった。
⑤既存の放流槽や原水槽を再利用したので、大きなコストがかからずに済んだ。


遠隔操作と作業の効率化により、ご要望にありました学生の研究時間を最大化を実現させました!


物置内にPVC製のドレンパンを設置することで、腐食防止対策をしました。
操作しないときは物置に鍵をかけることができます。
薬品等の盗難リスクがなくなり、安全面が確保されています。
更に既設の場所を再利用することで、設置コストを削減しました。

 

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